関東に住む私たちは、ちょうど真ん中の東京で毎週デートを重ねていました。
つかさ君は、いつも穏やかでやさしい人。
気づけば5年が経ち、一度も喧嘩をしたことがありませんでした。
彼はもともと東京で働いていて、私も転職して東京へ。
「一緒に住んだ方が通勤も楽だし、生活費も抑えられるよね」
そんな現実的な理由から、私は同棲をプッシュしまくりました!(笑)

つかさ君はもともとHSP(とても敏感な気質)で、
自分の繊細さにコンプレックスを抱えていました。
落ち込んだり弱っている姿を見せることに不安を感じていた彼ですが、
「とりあえずやってみよう!」という私の楽天的な言葉と、
実家に比較的近い場所での暮らしに安心があったからみたいです。
そして結局、そんな心配は杞憂に終わります。
ふたりの生活はいつも穏やかで、楽しく過ぎていきました。
彼が一番好きな場所は、ふたりで過ごすリビングのソファ。
そこは、安心とぬくもりが詰まった、私たちだけの居場所でした。
そして私が40歳を過ぎた頃、人生の大きな転機が訪れます。
「子どもを望むなら、そろそろ決断のときかもしれない」
そう感じ始めた矢先、父に多発性骨髄腫という血液のがんが見つかりました。
父の病と、命の時間。
その現実が、私たちの背中を押しました。
長く育んできた関係、ようやく決断するときが来たのです。
父の闘病については、また改めて綴らせてください。
今回は、つかさ君との歩みをお話しします。